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練習紹介ブログ

男子

取材日:7月25日

昨年から新監督に山﨑武氏(元・松本山雅FCユースアカデミーダイレクター)を迎えた辰野。地域密着を視野に入れ、新たなる「辰野高校サッカー部の色」を出そうと模索中だ。

 現在は週に一度、松本山雅FCからコーチを招いての指導も実施。練習のクオリティもさることながら、地域のプロクラブと連携した取り組みにより、生徒たちに地域スポーツとの密着を感じてもらうこともねらいの一つであると明かす山﨑監督。「『地域と繋がりながら』という部分をひとつのポイントにしていきたい」と、辰野高校サッカー部の存在意義を語る。

  部員は現在16名。唯一の3年生として残る傳田智輝は指揮官の期待も高く、中盤の要としてチームを統率する。言葉数は少ないながらも「落ち着かせるのが自分の役目」と、熱いプレーで後輩たちに背中を示す。総体以降はますますチームの絆も深まっているといい、「支えたいと思えるチームになっている」と三澤咲貴マネージャーもほほえんだ。

 2022年度総体は南信2回戦にて伊那北に2-0で敗戦。2023年度総体も南信2回戦にて伊那北と再戦し、PK戦までもつれ込んで4-2と敗れた。それでも「昨年よりはやれた」と傳田はポジティブに受け止める。まだ遠い冬に向けて、汗を流す日々は続く。

山﨑武監督 インタビュー

――山﨑監督の考える「辰野高校サッカー部」はどんな存在ですか?

 サッカー専用のグラウンドがあるのは強みですね。学校だけではなくて地域でも活用してもらいたいと思っています。地域を支えるツールの1つに「辰野高校サッカー部」があって、巣立って行く子たちが新たに地域を支える人材となってくれたらうれしい。そういうことの意義を高校3年間で教えてあげたいと思っています。

――就任2年目になりました。チーム作りや、今後の展望などは?

もちろん「強いチーム」を目指していますし、選手たちも僕自身も目の前の一勝一勝にはこだわっています。とはいえ、強豪私立と同じ土俵で勝負するのはなかなか難しいので、勝敗にばかりフォーカスするのはきついものがある。勝負とは別の部分で「辰野高校サッカー部」という存在意義を出していかなければいけないと思っています。この地域になくてはならない存在として、「地域と繋がりながら」ということが1つのポイントだと思っています。

――学校を飛び越えて、地域の発展や貢献についても視野を広げているのですか?

 昨年から普通科の中に「スポーツ探求コース」というインナーコースができました。そういう学校再編の動きの中で色々と思いを馳せるのも、僕がここにいる役割の1つと思っています。

――昨年、辰野高校へ赴任されたときの印象を教えてください。

 「他の先生には難しくても、僕にだったらできること」がきっとあるだろうと思っています。サッカー部に限らず、辰野高校全体の中にそれを落としていきたいです。

――やりがいや、手応えはいかがですか?

 できることを確実に一歩一歩やっていくことが大事で、いきなり2段、3段抜かしでステップアップは難しいですよね。一年一年が毎年勝負だと思っていますし、ここにいる限りはその中でベストを尽くしたいです。

――南箕輪村のご出身ですが、辰野高校に対する思い入れは?

 松本で30年以上生活してきましたが、いつかは出身地である南信に恩返しをしたいという思いがありました。その最初の一歩が辰野高校だった、ということです。

――選手権での目標をお願いします。

 やっていることがグラウンドで表現できればいいな、と思っています。

山﨑武監督

傳田智輝選手&三澤咲貴マネージャー インタビュー

――今のチームの雰囲気はいかがですか?

傳田:山﨑監督が来てから、楽しい雰囲気に変わりました。昨年の冬と今を比べると、集中してまとまってきている感じがします。

三澤:今年は先輩が抜けてからまた少しずつ雰囲気が変わってきて、皆が成長しているのが分かります。「このチームを支えたい」と思えるようなチームになっているので、がんばってほしいという気持ちです。

――今、力を入れているのはどんな練習ですか?

傳田:3人目の動き出しや、相手を動かすようなパス回しなど、技術的な練習に力を入れています。

――総体での手応えは?

三澤:もう、泣いた記憶しかないです。

傳田:PKまで持ち込めたので、昨年よりはけっこうできたな、という印象です。

――傳田選手のチームの中での役割は?

傳田:落ち着かせる立場でいたいなと思っています。熱くなるような場面でも落ち着いて、プレーでやり返す、という感じです。

三澤:静かで、ただサッカーに真剣な選手です。「サッカーが好きなんだな」というのが分かります。

――三澤さんはどんな思いでマネジメントしていますか?

三澤:プレー面のことは分からないので何もできないんですけど、それ以外のことをやるのは自分しかいないので、そういう面で支えてあげたいと思っています。少しでも選手の力になっていればいいな、と思っています。

傳田:ボトルの準備やボール拾いなど自然にやってくれているので、感謝しています。

――今のチームの課題は?

傳田:生活面では、挨拶をしっかりすること。勉強との両立も難しいので、後輩たちにはがんばってもらいたいです。

三澤:難しいんですけど、もっと学年での上限関係がなくなって、1年生も声を出していけるようなチームになっていければと思います。成績のことも、前監督が「すごく勉強して赤点を取るのはしかたがないけど、やらずに赤点をとるのはチームに迷惑をかける」と指導してくださったのが今でも印象に残っていて。そこをしっかりやるのも、良いチームにするための努力だと思います。

――選手権の目標を教えてください。

傳田:南信1位です。勝つことは前提として、高校に入ってから大きい大会で点をとることができていなかったので、自分としては「得点したい」という気持ちです。

(左)三澤咲貴マネージャー (右)傳田智輝選手

取材・撮影/佐藤春香